« Previous | Menu | Next »
唐突ですが・・・
上位表示テクニック(狭義のSEO)を研究したり実践することは、楽しいです。知的好奇心を刺激しますし、「表示順位」という誰の目にも明らかな結果が出るので、競争意識をくすぐります。
対戦相手は世界中の勇者達。審判は人間のように手ごころを加えることがない非情のアルゴリズム。情報の破片をうまく繋ぎ合わせることによって、思わぬ武器を手にするチャンスもある。誰でもいつでも参戦自由。しかも参戦料はタダ!
といったところでしょうか。
では、そのゲームの勝敗を決めるルール、つまり検索順位はどのようにして決められているのか、各検索サイトの公開情報を見てみましょう。
まず、日本で最もユーザー数が多いと言われている、Yahoo!検索から。
表示順について
検索結果に表示される順は、ウェブページのテキスト、タイトル、説明文、関連リンク、ページの特徴などを分析に基づき、検索キーワード対する関連性が高い順に表示しています。この順序はYahoo!検索が利用している検索エンジン用ロボット独自のデータやアルゴリズムに基づくもので、詳細は非公開とさせていただいております。
(http://help.yahoo.co.jp/help/jp/search/web/web-15.html から引用。)
続いて、世界で最もユーザー数が多いと言われている、Google。
掲載位置の決定方法
Google の検索結果の掲載位置は、PageRank アルゴリズムを含む 100 以上の要因によって自動的に決定されます。 詳細については、技術の概要ページをご覧ください。 Google のビジネス上の利益と、検索結果の一貫性を維持するため、Google のランキング システムについて、ここに記載されている以外の情報を公開することはできませんのでご了承ください。
(http://www.google.co.jp/intl/ja/webmasters/4.html から引用。)
そして最後に、最近、ユーザー数の伸びが著しいと言われている、MSNサーチ。
Web サイトのランク付けについて
MSN サーチにおける Web サイトのランク付けは完全に自動化されています。MSN サーチでは、Web ページのコンテンツ、ページにリンクしている Web サイトの数と品質、および Web サイトのコンテンツとキーワードとの関連性などを分析してランク付けされています。この方法は複雑であり、人の手が介在することはありません。
(http://search.msn.co.jp/docs/siteowner.aspx?t=SEARCH_WEBMASTER_CONC_AboutSiteRanking.htm から引用。)
個々の細かい内容についてはこのコラムでおいおい解説していきますので、ここでは一番大事なことだけ注目しましょう。それは、代表的な3つの検索エンジンすべてにおいて、「表示順位を決定する要因(factors)は山のようにあり、各要因の大きさ(重み付け)は様々で、しかも一部を除いて非公開である」という事実です。
そして、検索サイトがわざわざ公開している要因(≒上位表示テクニック)は、どれも極めて重要なもののはずですから、パレートの2対8の法則に倣えば、おそらくそれらが上位表示テクニックの2割で、その2割に対応するだけで8割がたの効果が得られるだろう、ということが推測できます。
さてここで、最初の話に戻ります。
もしあなたが、SEO(Search Engine Optimization)の専門家、もしくは、SEM(Search Engine Mania(マニア))やSEO(Search Engine Otaku(オタク))でしたら、当然、残りの8割の要因についての研究も必要でしょう。スポーツやゲームでもそうですが、レベルが高くなればなるほど、最後の勝負は紙一重。他の条件がすべて同じなら、雌雄を決するのは、どれだけたくさんの要因に対応できているかにかかっているからです。
でももしあなたが、一般のWebマスターやネットショップの店長でしたら、SEM(Search Engine Mania(マニア))やSEO(Search Engine Otaku(オタク))を目指さないで、つまり残り8割を追い求めるのではなくて、まずは誰でもできる重要な2割について、徹底的に対応することをおすすめします。
それだけでも、やることはたくさんあるのですから。
(この記事は、2006年02月08日現在の情報に基づきます)